【備忘録】YouTubeショート「1分以上は不利で再生されない」は本当か?
ネットのQ&Aサイトで、YouTubeショートに関するこんな質問をいただきました。
質問: YouTubeショートのフィードには、60秒以上の動画は乗らないのでしょうか?
YouTubeの噂で「60秒以上のショートは再生されない」と聞きました。 しかし、YouTubeの仕様上は180秒までの縦型動画はショートとして認識されて、フィードにも乗るという認識です。
ただ、クリエイターと思われる方々のSNSを見ていると「60秒以上のショートは不利」らしく、chatGPTに聞いても「60秒以上のショートはNG」と言います。
YouTubeショートは、60秒以上はダメなのでしょうか。
結論:60秒以上でもフィードに載る。ただし…
結論から言えば、60秒以上(最大3分まで)の縦型動画もショートフィードに載ります。
これは私自身のアナリティクスでも確認済みです。 以前、1分48秒のショート動画を投稿した際、その再生数の95%がショートフィードからとなっていました。

ご質問者様の「180秒までの縦型動画はショートとして認識されて、フィードにも乗る」という認識は正しいものです。
なぜ「60秒以上はNG・不利」という噂があるのか?
では、なぜ「60秒以上は不利」や「NG」といった情報が出回っているのでしょうか。これには2つの理由が考えられます。
1. 古い情報に基づいている(仕様変更)
ご質問者様が耳にした噂や、AIの回答(古い情報に基づいている可能性があります)は、2024年10月14日以前の古い仕様に基づいた情報だと考えられます。
以前は、YouTubeショートは最大60秒までの動画と定められていました。 しかし、クリエイターからの要望などを受け、2024年10月15日より最大3分まで仕様が拡張されました。
この仕様変更が比較的新しいため、「60秒まで」というこれまでの常識や古い情報がまだ多く残っている状況かと思われます。
2. 仕様上はOKでも、視聴傾向として「不利」になりやすい
こちらが本質的な理由かもしれません。 仕様上は3分まで問題なくショート動画として扱われますが、「不利」かどうかは別の話です。
ショート動画は、テンポよく短時間で楽しまれる傾向が強いです。 そのため、視聴者の関心を60秒以上引きつけ続けるのは、短い動画よりも難易度が上がります。
例えば、動画を50秒間見てもらった場合:
- 15秒動画なら: 3回以上リピート再生されたとカウントされる
- 30秒動画なら: 1回完走+リピート再生とカウントされる
- 60秒(以上)動画なら: 1回も完走(最後まで視聴)されていない
YouTubeのアルゴリズムが「完走率(最後まで見られた割合)」や「リピート率」を重視している場合、よほど面白い動画でない限り、長い動画は途中でスワイプされてしまいがちです。
用意したオチや最後の伝えたい部分まで待ってもらえない、視聴維持率を保てない。 その結果、「動画の評価が上がらず、再生数が伸びない」という現実を、クリエイター達が「不利だ」「フィードに紹介されない」と表現している可能性が高いです。
公式情報
この仕様変更については、YouTubeの公式ヘルプページにも記載があります。
- 3 分間の YouTube ショートについて - YouTube ヘルプ https://support.google.com/youtube/answer/15424877?hl=ja
まとめ
- OK: 60秒以上3分以内の縦型動画もショートフィードに載ります。
- 噂: 「60秒以上はNG」は古い情報です。(2024年10月に3分までに仕様変更)
- 不利?: 仕様上の不利はありません。しかし、視聴者は「オチまで待てない」傾向があり、完走率が下がりやすいため、結果として再生数が伸び悩む(=不利に感じる)可能性はあります。
コンテンツの内容によって最適な長さは異なりますが、動画が長くなるほど視聴者を飽きさせない工夫が重要になると言えるでしょう。

